糸車の授業

 1年生の国語の授業で「たぬきの糸車」という教材を勉強します。たぬきが「キーカラカラ,キークルクル…」と糸車をまわして,糸を紡ぐ場面が出てきますが,古い時代のことで子どもたちは実感が湧きません。そこで知多市歴史民俗博物館の方々にお願いして,本物の糸車をもってきていただき,昔の木綿糸づくりについて教えていただきました。

 糸車を回す様子を真剣に見ています。

 みんなが息を潜めて音を聞きました。木や竹がこすれあうかすかな音が聞こえて,教科書通りの音だと気づきました。

 木綿の実から実際に取り出して,木綿が木からとれること,中にタネが入っていて取り除かないといけないことを見せてくださいました。

 小さな木綿を集めて,こんなに大きなかたまりにします。

 この木綿のかたまりから糸を取り出すために,糸車を使います。

 全員が順番に,木の実の状態の木綿と,木綿のかたまり,取り出された糸を触らせてもらいました。

 順番に,糸車を自分の手で回してみました。

 糸を紡ぐときは,左手に小さな木綿のかたまりをもち,そこから少し糸を取り出し,糸車でヨリをかけながらどんどん引き出していきます。これは熟練するまでに何年もかかる技で,慣れないとすぐ糸が切れてしまうそうです。

 ヨリをかけられて引き出された糸は,この小さな部分に巻き取られていきます。糸車の観覧車のような大きな部分に巻き付けられていくのではないということがわかりました。

 できあがった糸の束です。教科書に出てくるたぬきは,とても大変な仕事をして糸を紡いでいたんだなということがよくわかりました。

 知多市歴史民俗博物館の指導員のみなさん,今日は貴重な体験をありがとうございました。